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活動報告:2005年

第21回「映画『日本国憲法』上映とトークの夕べ」
2005-12-12

■2005年12月12日
大谷 恭子(弁護士)

 

大谷さんが「憲法と私」という題で45分ほど話し、その後、質疑。

 

大谷さんは「日本国憲法9条は海外でも高く評価されており、かつて中東に行った時もそうした声を聞いた。だから、もちろん9条は大事にしなければい けない。ただ、ずっと国内で過ごしてきた経験からすると、憲法が男女平等の原則に立っていることを評価したいと思っている。私は板橋区の十条で生まれて 育ったが、母親がなにかにつけ『男女同権』という言葉を発していたのを記憶し、それが私の憲法原点ともなっている。

 

ところで、国家を縛るものが2つある。1つは憲法である。立憲主義とは国民・市民を縛るために憲法はあるのではなく、国民・市民の基本的人権を守る ために国家を統制するものにあるという考え方である。もう1つは国際条約である。日本は日米安保条約という2国間の国際条約には忠実であるが、国連等の国 際機関で制定した条約の遵守には積極的ではない。これはきわめておかしなことだ。後者の条約もきちんと遵守するようであれば、たとえば、私が生まれ育った 板橋区十条にある朝鮮学校などで在日の子どもたちが教育を受けることを権利として保障するはずである。しかし、現実はそうなっていない。これは大きな矛盾 である。さらに、かつてのような赤裸々ではあったが、まだからっとしていた在日の人々への差別は、いまでは陰湿になり排除的になっている。これは現憲法に 照らしても大きな問題である。

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